インプラントの寿命

インプラントの寿命はどれくらい?
長く維持するための方法

インプラント

歯周病や虫歯、事故などにより歯を失ってしまった場合、歯のない部分を補う方法のひとつとして、インプラント治療が挙げられます。

インプラント治療にかかる費用は非常に高額ですから、できるだけ長きにわたりインプラントを使い続けたいものですが、インプラントにした場合、寿命はどれくらい持つものなのでしょうか。
ここでは、インプラントの寿命とインプラントをできるだけ長持ちさせる方法について解説します。

インプラントの寿命

インプラント治療は、顎の骨に人工歯根を埋め入れ、その上に人工の歯を装着することで失った歯を取り戻す、見た目・機能的にも優れた治療法です。

スウェーデンの医学者であるブローネマルク教授により、世界で初めてチタン製インプラントによる治療を受けた先天性歯牙欠損の男性は、その後亡くなるまでの40年以上、問題なくインプラントを使用し続けたと言います。患者様の状態や治療後のケアの仕方にもよりますが、インプラントは長くご利用いただける治療法であることがわかります。

インプラント・ブリッジ・入れ歯の寿命

インプラントの10年生存率は9割を超えており、健康な歯を削るブリッジや顎の骨が痩せやすい入れ歯など、インプラントの寿命は他の治療法と比べて長い傾向にあります。

また、インプラント自体の寿命はもちろんですが、インプラントは周囲の歯に負担を与えないため、残存歯の寿命を縮める心配もありません。

インプラント 10年生存率9割以上
ブリッジ 7~8年ほど
入れ歯 4~5年ほど

インプラントを長持ちさせる方法

インプラントの10年生存率は9割以上ですが、逆に言えば、約1割のインプラントは治療後10年で失われているということになります。
インプラントが使用できなくなる主な理由として、インプラントや上部構造の破損などさまざまな原因が挙げられますが、治療後、特に注意しておきたいのがインプラント周囲炎です。

インプラント周囲炎とは?

インプラント周囲炎

インプラント治療後、口腔内の不適切な清掃や喫煙などの理由により、インプラントの周りの粘膜が歯周病原菌によって炎症を起こすことをインプラント周囲粘膜炎といいますが、インプラント周囲炎はインプラント周囲粘膜炎がさらに進行し、顎の骨にまで炎症が波及してしまった状態を指します。

インプラント周囲炎が進行すると、歯茎からの出血や腫れ、歯肉退縮などの症状が現れ、最悪の場合、インプラントの脱落を招く恐れもあります。
インプラント周囲炎を予防することは、インプラントの寿命を伸ばすことにつながるのです。

インプラント周囲炎の増悪を防ぐには?

インプラント周囲炎を防いでインプラントを長持ちさせるには、治療後のセルフケアとメンテナンスを徹底する必要があります。

適切なプラークコントロール
歯と歯ブラシ

インプラント周囲炎の発症原因は、プラーク内の歯周病原菌です。そのため、丁寧なブラッシングによりプラークを綺麗に除去することが第一となります。
セルフケアには自信があるという方も、インプラント治療後には改めて歯科医師や歯科衛生士に歯磨き方法を指導してもらうと安心です。

喫煙を控える
たばこ禁止

喫煙は、歯周病の発症・進行に深く関わっていることが明らかとなっており、インプラント治療においてもその予後に大きな影響を与えます。
喫煙によってインプラント周囲炎にかかりやすくなるだけではなく、インプラントと骨の結合を阻害するといったリスクもあることから、これからインプラント治療を受けるご予定のある方は、インプラントの寿命を長持ちさせるためにも、禁煙することをおすすめいたします。

定期的にメンテナンスを受ける
歯科医と話す患者様

インプラント治療において、歯科医院での定期的なメンテナンスは、インプラント周囲炎をはじめとする治療部位の異常を早期発見する上でも非常に重要となります。
インプラント治療後に良好な状態を長く維持するためにも、医院が定めるメンテナンスは必ず受けるようにしましょう。

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